介護食士と介護食アドバイザーの違い

介護食士も介護食アドバイザーも、高齢者が食べやすい介護食を作るための、知識とスキルを備えた人に与えられる民間資格です。介護食士は、公益社団法人全国調理職業訓練協会が設けた資格制度で、協会が認定した専門学校などの施設で講習を受け、試験に合格すると取得することができます。講習を受けるには認定施設の学生となって受講する方法と、一般の方を対象とした講座を開講している認定施設で受講する方法の2つがあります。

資格は1級~3級まであり、2級(介護食士3級を持っていることが前提)と3級は講習会の受講と試験の合格で資格を取得できます。試験には筆記と実技があります。1級は介護食士2級を取得後、2年以上の実務経験のある25歳以上の人が講習を受けて受験できます。講習会への80%以上の出席が条件で、筆記、実技のそれぞれの試験で60点以上が合格です。

介護食アドバイザーは、日本能力開発推進協会が設けている資格制度です。協会の認定教育機関などが実施する教育訓練の全カリキュラムを修了し試験に合格すると、誰でも資格が取得できます。得点率70%以上が合格です。認定講座は通信教育で受講でき、自宅でテキストを見ながら受験できます。不合格だった場合でも、いつでも何回でも、自分の都合に合わせて試験が受けられます。介護食士は3級から段階を踏んで時間をかけて学びます。1級受験には実務経験が必要となるため、介護職であることが前提となります。介護食アドバイザーは、誰でも通信教育で短時間で学んで取得できますが、ステップアップはないことを考慮した上で受講する必要があります。